筆界特定と司法書士

みなさま、こんにちは調布市の司法書士河内謙治です。

 

今回は「筆界特定と司法書士」と題してブログを書きます。

 

そもそも「筆界」「筆界特定」とはなに?という疑問が湧くと思います。

「筆界」とは、公法上土地の境目のことです。法務局には「公図」「地籍

測量図」などの地図が備え付けられています。これらは、おおまかに言います

と土地の境目などがわかる地図です。この地図上の境目を土地の所有者である

からと言って、勝手に変更することはできません。これらの境目のことを

「筆界」と呼びます。この境目は、公の機関が不動産に関する税金を算出する

ために重要になります。土地の境目がわからないと土地の面積を出すことも

できませんよね。

 

もし、この境目を話し合いで決めて変更するならば土地を「分筆」して、どち

らかに所有権移転登記する必要が生じます。

 

しかしながら、土地の境目の紛争は、それがたとえ数センチの問題であっても

お互いに感情的になって話し合いがつかないことがあります。また「自分達

では決められないので、誰か公平で中立の立場の人に決めてもらいたい」と

いう希望もあるでしょう。

 

そんなときに活用できる制度が「筆界特定」という制度になります。

これは、公平な第三者として法務局の筆界特定登記官という専門の公務員が

お互いの主張を聴き、現地を実測して「筆界」を特定するというものです。

 

通常、あまりなじみがないかもしれませんが、この「筆界特定」についても

金額の限定はありますが、認定司法書士が代理人となることができます。

認定司法書士の代理権の範囲は140万円を超えない民事に関する紛争と

定められて(裁判所法第33条1項)います。「筆界特定」の争いの額の

算出式は次のようになります。140万円÷5/100÷1/2=5600万円

 

よってお互いに争いのある土地の評価証明書上の評価額の合計金額が

5600万円までであれば、認定司法書士にも代理権があることになります。

 

万一、公の土地の境目である「筆界」について、争いが生じた場合には、

司法書士にご相談くださればと思います。

 

お気軽に当事務所までお問い合わせください。

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